2008年05月25日

Oldfield & Zappa

数日前、渋谷のタワレコに行ったときに掘り出し物を二点見付けました.

一つめはマイク・オールドフィールドのチューブラー・ベルズの Part 1 をピアノ二台&シンセサイザー二台、あるいはピアノ4台でやったディスク。(しかも760円。)
もう一つは Ensemble Modern plays Frank Zappa というディスクです。(セール中990円。)

まず一枚目。マイク・オールドフィールドのチューブラー・ベルズと言ってわかる人がどれくらいいるかわかりませんが、映画「エクソシスト」でさわりが使われているので聴けば「あ、あの曲か」とわかる人が多いかもしれません。
この曲はいろんな意味で特異な曲で、その先鋭性からプログレに分類されることが多いようですが、長大な二部構成の曲(それぞれの部分が20分超、つまりLPの両面で一曲と考えた方が良い曲)で、しかも一説によると2300回を越える多重録音でレコーディングされており、数十種類におよぶ楽器の大半をマイク・オールドフィールド一人で演奏しているというものです。

またマイク・オールドフィールドはヴァージンレコードの第一号アーティストであり、19才のときに一年余りを費し完成させたこのLPがいきなり全英一位になり現在までに全世界で1700万枚以上売れているという怪物的なレコードでした。

それで、このピアノ版、まうかめ堂的にはかなりのヒットです。まず、よりによってチューブラー・ベルズをピアノでやろうという発想が秀逸です。そして演奏それ自体もマイク・オールドフィールドのファンを十二分に納得させられる高い水準の出来栄えになっています。そう、プログレに限らずロックの曲なんかをクラッシック系の演奏者がなかばその人の偏愛から取り上げてるような演奏は、しばしば大きく外すことがあるのですが、これはまったくそうでないですね。原曲の本質をしっかり捉えた上で表現手段を変えることで作品を違った角度から照らし出すものになっています。しかも渋谷のタワレコで760円。というわけで非常に良い買いものをしました。

二枚目のザッパもまうかめ堂的には大ヒットなディスクですね。「現代音楽」の演奏家がフランク・ザッパを演奏したディスクというと、Boulez conducts Frank Zappa というディスクを思い出しますが、あれはケッタイなディスクでした。ザッパの奇妙な小規模アンサンブル向け「現代曲」をブーレーズが手兵のアンサンブル・アンテルコンタンポランに演奏させてるCDで、ザッパはストラビやヴァレーズの崇拝者だというだけあって「フツーの現代音楽」を書いても面白いことは面白いんだけど何曲も聴かされるとちょっと…というかんじのものでした。

一方こちらは、ザッパのよりメジャーな曲をクラッシックの小規模アンサンブル向けにアレンジしたもので、アレンジが非常に素晴らしく全然違和感がないばかりか、むしろこの表現形態こそ正解なんじゃないかと思えてくるほどです。(違和感の無い理由の一つは、曲によってはエレキベースをよく効かせていることかもしれません。)
しかし、改めてザッパの発散しきってる才能には驚嘆させられますね。まさに hyper creative とでも言うべきでしょうか。20世紀末にもこれほどまでにヴァイタルな才能が出現しえたということは、21世紀にとっても一つに希望かもしれません。
posted by まうかめ堂 at 18:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 中世以外の音楽
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